財務と人事労務
財務と労務の関係
人事労務改善(「ヒト」)は、財務改善(「お金」)と連動して実施しなければなりません。
経営と賃金の関連を正しく把握し、経営計画にそった予実管理をすることが大切です。予実管理は社員の頑張りやモチベーションアップに直結してきます。
菊地式賃金研究所では人事労務改善と平行して、財務改善のポイントをご提案しています。
【1. 財務改善と人事・労務】
1) 経営と賃金の関連
賃金を決める場合の決定要素の一つに、世間相場があります。その相場よりも上回った賃金水準であれば、良い人材は採用しやすくなります。
但し、良い実績が達成できてはじめて、雇用の維持・賃金水準の維持ができます。
2) 会社の業績向上と社員の共通の目標
会社の業績の向上のためには、社員の頑張りが必要です。社員の頑張り・モチベーションを導くためには、経営計画とポイントとなる経営情報の公開、それによる予実管理が重要です。ポイントとなる情報はいろいろありますが、社員一人当たりの粗利益が有効です。(会社の理屈で言えば、「社員一人当たりの限界利益」)
<例> | ||||
・卸売業・小売業の粗利益 | ⇒ | 売上高 | − | 売上原価 |
・製造業の粗利益 | ⇒ | 売上高 | − | (材料費+外注費) |
3) 財務のポイント
粗利益 > 固定費(売上原価・材料費・外注費以外の経費)
<参考>
・粗利益 = 固定費 ⇒ トントンの業績
・粗利益 < 固定費 ⇒ 赤字体質
固定費の半分以上を占めるのが人件費です。その割合を見るのが、労働分配率ですが、同族中小企業の場合は、社員人件費分配率がポイントになります。
社員人件費分配率 = 社員人件費 ÷ 粗利益
人件費の要諦(肝心かなめ)は・・・
↓
給与は相場で、賞与は業績で決まります
【2. 人材開発と人事・労務】
1) 人材開発のポイント
「経営は人なり」といいますが、一朝一夕には人材はできませんので、計画的な育成が必要です。特に、次の人材が、組織の要です。(いわば人財です)
後継者・・・・ 会社が堅実な成長をするためにもっとも重要
幹部社員・・・ 永年勤務している管理職(中核人材)
2) 経営のライフサイクルと社員の構成
会社にとって、最大の人件費ロスは、育てた人材が一人前になるという前に退職することです。それを避けるためにも・・・
社員の能力開発の機会を積極的につくる。
年代ごとの適正な賃金制度が必要。
■ポイントとなる年代構成(賃金との関係より)
1) 新入社員 | ・・・ | 世間相場の初任給 |
(60%以上の新人が3年以内に辞めるというデータがあります) | ||
2) 30歳 | ・・・ | 結婚できるだけの賃金水準 |
3) 35歳 | ・・・ | 中小企業がほしい人材の目安年齢 |
a) 幹部候補生 b) 一般社員 |
||
4) 40歳代 | ・・・ | これからの昇給は実績対応 |
5) 50歳代 | ・・・ | 前半が賃金水準のピーク |
6) 定年・それ以降 | ・・・ | 定年と継続雇用制度・年金とのバランス |
※人事制度構築にともなう財務支援に関する料金等に関しましては、直接お問い合わせください。
※また、当事務所では三部会計グループと連携して、財務支援・経営支援を行っております。
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